梟の城 (1999)

梟と呼ばれる忍者としての誇りをかけ、秀吉暗殺に乗り出した伊賀者の生き様を描いた時代活劇。監督は、篠田正浩。第42回直木賞を受賞した司馬遼太郎の同名小説を基に、篠田監督と成瀬活雄が脚色。撮影を鈴木達夫が担当している。

出演:中井貴一、上川隆也、鶴田真由、葉月里緒奈、根津甚八、火野正平、マコ岩松、山本学、小沢昭一

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梟の城 (1999)のストーリー

天正9年、織田信長によって伊賀全土は焼き払われ、大量虐殺が行われた。それから10年後、山奥で隠遁生活を送る伊賀忍者の生き残り、葛篭重蔵(中井貴一)の元に、かつての師匠である下柘植次郎左衛門(山本学)が現れ、堺の豪商、今井宗久(小沢昭一)から金で請け負った任務を彼に与えた。それは、太閤秀吉(マコ岩松)の暗殺。重蔵は、一族を惨殺した信長への怨みを時の権力者、秀吉に重ね合わせることでその任務を引き受けると、山を下りた。

さて、そんな重蔵の前に小萩(鶴田真由)という謎の女が現れる。彼女は宗久の養女ということだったが、実は秀吉暗殺の黒幕である徳川家康の腹心の服部半蔵(根津甚八)にマインド・コントロールされたくノ一で、重蔵の動向を見張る役目を負っていた。だがその一方でふたりは通じ合い、お互いを秘かに愛するようになってしまう。重蔵の下には頼もしい部下がいた。軽業師に化けた女忍者、木さる(葉月里緒奈)、刀の研屋として京の町に潜伏した黒阿弥(火野正平)、彼らはみんな重蔵と一緒に秀吉暗殺の機会を狙っている。

しかし、そんな彼らの前にかつての仲間で、今は伊賀を裏切り前田玄以に奉行として仕える風間五平(上川隆也)が立ちはだかった。彼は、秀吉暗殺を企む重蔵を捕らえることで、玄以に出世の約束をされていたのである。重蔵の敵は五平だけではなかった。甲賀の総帥、摩利支天洞玄(永澤俊矢)もまた、玄以に雇われ重蔵抹殺を狙っていた。

ところでその頃、淀君が懐妊との知らせが家康の耳に入っていた。世継ぎが誕生すれば豊臣家は安泰。大名たちの謀反も期待できなくなる。そこで、家康は急遽朝鮮出兵を控え九州の名護屋城に出陣していた秀吉の暗殺計画を撤回すると、それを知る者たちを次々に抹殺していくよう半蔵に命じるのであった。重蔵もそのことを小萩から聞かされるが、しかし、今や彼にとって秀吉暗殺は仕事ではなく、忍びの者としての生き甲斐となっていた。

洞玄を倒し、単身伏見城に乗り込んでいく重蔵。だが、そこで初めて秀吉と対面した彼は、思ったよりも老いぼれていた太閤の命乞いをあっさりと聞き入れ、彼を殴っただけで引き返してきてしまう。ところがその途中、彼は五平の奇襲に見舞われる。辛くも五平をかわし、逃げることに成功する重蔵。一方、城の警備に捕らえられた五平は石川五右衛門として処刑された。その後、愛する小萩の元へ戻った重蔵は、彼女とふたり、山の中の家でひっそりと暮らすのであった。

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